【掲載情報】Newsweek 2023年10月27日 掲載記事

Newsweek(10/27)に記事が掲載されました。

Newsweek_Attaining the pinnacle of excellence

 

以下、記事内容の和訳文です。

 

 

世界一のはんだ付け装置メーカーを目指して

弘輝テックはモノづくりのノウハウを生かして、はんだ付け業界で注目の存在となっています。

精密工学と職人技が何世代にもわたって培われてきた日本は、傑出した製造技術を誇ります。そのような製造業の中心である日本では、産業を取り巻く状況は激変しつつあります。セレクティブはんだ付け装置の大手メーカー、弘輝テックの代表取締役社長である伊藤幹根氏が、この分野が直面する課題と機会について語ってくれました。

弘輝テックでも他の多くの企業と同様、人口動態の変化に適応する必要性を認識しています。日本の生産年齢人口の減少に伴い、労働力不足が逼迫した課題となっています。経済産業省の調べでは、2030年までに日本は約650万人の労働力不足に直面する可能性があるとのことです。この問題に対処するために、同社はデジタル革新を活用して生産性を向上させ、競争力を維持しています。

「日本の強みとされてきた『現場』をデジタル化することで、生産性向上をさらに堅牢なものにできる」と伊藤氏は言います。さらに、「(同社では)ハードウェア、ソフトウェア両面での設備投資も行っています。」

「生き残るためには、機械は理解しやすく、使いやすくなければなりません。その決め手となるのがソフトウェアであると言っても過言ではありません」と語ります。

また、若者世代が製造業への熱意を失っているという意見もある中、それとは対照的に、弘輝テックは日本の伝統的な「モノづくり」の精神、つまり職人技への飽くなきこだわりを育むことができると確信しています。

伊藤氏は「若者世代にアドバイスを与え、導き、モノづくりに対する情熱とその精神を植え付けることが私の義務だと考えています」と断言します。そしてこのアプローチは地元の労働力を超えて広がりを見せています。

フコク東海やダイナトロンなどのグループ会社との戦略的提携を通じて、弘輝テックは世界を舞台に事業を推進するために、スキルのある多様な人材を確保しており、国内の労働力不足に対処すべく国際市場に進出しています。現在の売上高構成比率は国内70%、海外30%ですが、伊藤氏の説明によれば、同社は国際市場での存在感強化を目指しており、この比率は今後海外よりに移行していくだろう、とのことです。

「現状では足場固めが進んでいるとは言えませんが、北米や欧州市場への参入も検討しています」と同氏は説明し、主にこの海外展開を原動力に、2025年までに総売上高1.7倍を目指すと意欲を見せています。

また、弘輝テックは人口動態の変化に対応するだけでなく、動作時の消費電力削減に重点を置いた次世代のセレクティブはんだ付け装置の開発など、世界的な重要目標となっている持続可能性への対応も考えています。この革新に期待されるのは、地域社会と環境の持続可能性に大きく貢献することです。

電子機器が縮小傾向にある中、プリント基板(PCB)の製造にはこれまで以上に高い精度と特殊な装置が必要になります。弘輝テックは、後処理コンポーネントや大型の特殊コンポーネント、つまり部品サイズやはんだ付け位置に制限があるために手作業によるはんだ付けが困難な分野に重点を置いています。もちろん、こうした状況の背景にあるのはすべて、電気自動車への社会的な変化です。

自動車業界などでは安全性が最優先されますが、そうした業界でははんだ接合部の検査が不可欠です。弘輝テックは、設置前に機器の長期信頼性をチェックする厳格なプロセスにより、厳格な品質管理を保証します。また、高度な非破壊検査装置も活用されており、はんだ付け箇所をひとつひとつ検査しています。

タイやインドをはじめとする戦略地域に現地法人や営業所を設立するグローバル展開戦略により、現地パートナーや代理店と協力して各市場で強い存在感を示そうと考えています。伊藤氏はグループ会社の連携から生まれる力の重要性を理解しています。

「グループ企業間が協力することで相乗効果が生まれるときにこそ、私たちの経営戦略は最も効果を発揮すると信じています」と同氏は言います。「グループ企業がそれぞれ、グループにとって不可欠な専門的役割を果たし、一丸となって連携することで、競争力のあるグローバル企業としての活動が加速します。」

「このように、ハードウェア、アセンブリ、ソフトウェアの専門知識を調和させることは、ただ形だけの協業に留まらず、中長期にわたって戦略的に行う経営方針です。はんだ付け装置の世界トップシェアを目指し、不屈の精神で活動を加速してまいります。」

伊藤氏は弘輝テックの代表取締役社長として、変化の著しい世界の中で日本の製造業を前進させる決意とビジョンを体現されています。また同氏は、弘輝テックが世界をリードするはんだ付け装置メーカーになることを目標に掲げています。

「機械メーカーとして、お客様と直に触れあれる親密な関係を確立し、何を欲しがっているのかをつかみ取ることが非常に大切です。」

株式会社弘輝テック

代表取締役社長 伊藤 幹根